黒酢と香酢

香酢情報の一つとして、黒酢と香酢についてご紹介します。

黒酢と香酢と言うと、日本と中国を代表する食酢として有名ですが、
香酢とは中国黒酢と呼ばれるように、中国の黒酢の事です。

日本に黒酢の製造技術が伝えられたのは、約２００年前で、鹿児島県の
福山町に、当時の中国からもたらされたとされています。

その時に、もたらされた酢の醸造技術が、中国黒酢と呼ばれる香酢の技術です。

この様に、日本の黒酢も、香酢（中国黒酢）も同じ黒酢とされていますが、
香酢と黒酢では、使用する材料や製法に大きな違いがあります。

まず、使用する原材料ですが、黒酢は、米（玄米）や大麦などを使用します。
それに対し、香酢は玄米・大麦・籾殻・ふすまなどさまざまな穀類が使われて
います。（香酢の本場とされる鎮江などでは、もち米を使用します）

発酵方法の違いとしては、黒酢が静置発酵法や壺づくりがあり、酢酸発酵は
液体の状態で進みます。これに対し、香酢は固形発酵といわれる発酵方法で、
水分をあまり含まない状態で、酢酸発酵をさせます。

その為、アミノ酸の含有量は、黒酢に比べて、香酢の方が多く、黒酢の３倍近い
アミノ酸が含有されていて、この事が、黒酢と香酢の含有栄養素の大きな違いと
なっています。

また、風味や味わいは、黒酢に比べて、香酢の方が、濃厚で、クセが強いと
言う特徴を持ちます。

その為、黒酢はサプリメント以外にも、飲料酢としても使用されますが、香酢は
カプセル状に加工するか、料理の調味料として使用される事が多いようです。

黒酢も香酢も含有成分としては、アミノ酸やクエン酸などの有機酸やビタミン、
ミネラルが主ですので、期待出来る効果も、ダイエット、美容、健康維持と同じ
ですが、黒酢に比べ香酢はアミノ酸の含有量が多いため、アミノ酸効果と言う
点では香酢に軍配が上がります。

然し、現在、美容や健康維持にお酢を使用する場合は、飲用酢として使用する
場合も多く、この様な場合は、香酢より黒酢の方が向いていると言えます。